教えても育たない?教育が機能する会社の条件

株式会社のびしろ経営

「仕事を教えているのに、なかなか育たない」
「何度言っても同じミスを繰り返す」
「やっぱりウチには ”できる人” しか育たないのか…」
社員の育成に悩む社長は多いですが、その原因は本人の「能力不足」ではなく、会社の「育て方の仕組み」にあることがほとんどです。
今回は、「教えても育たない」を脱却し、育成が機能する会社に変わるための条件と仕組みづくりについてお伝えします。
育たないのは「教え方」ではなく「構造」の問題
一度教えたのに身につかないのは、本人のやる気のせいではありません。
以下のような「育成が機能しない構造」になっていませんか?
・教える内容が属人的で、人によって違う
・そもそも、何を「できれば合格」なのかが曖昧
・フィードバックや振り返りの仕組みがない
・忙しくて、教える時間が確保されていない
つまり、育成が「気合と根性頼り」になっているのです。
育成が機能する会社の3つの条件
条件① 「教える内容」が整理されている
「見て覚えろ」では、属人的な教育になり、育つスピードにバラつきが出ます
・業務ごとのチェックリスト
・マニュアルや業務フロー図
・覚える順番(入社1か月、3か月、半年…)
これらが整理されていることで、誰が教えても一定の品質で育てられるようになります。
条件② 「できる状態」のゴールが見えている
「理解している = できる」ではありません。
育成のゴールは、「実際に現場で使えること」です。
・この作業が一人でできたらOK
・このお客様対応がミスなくできたら次へ
・この売上目標を達成したら一段階昇格
こうした明確な「合格ライン」を設定することで、社員は目標を持って学べます。
条件③ 振り返りとフィードバックの習慣がある
育成は、やりっぱなしでは定着しません。
・毎週1回のチェックイン(短時間の面談)
・月1回の育成状況確認ミーティング
・本人に「できたこと・できなかったこと」を言語化させる
このような仕組みがあるだけで、学びが「本人の成長実感」につながり、意欲と自信が高まります。
育成の最大の投資は「教える時間を確保すること」
「忙しくて教える時間がない」
これは、実は大きな経営リスクです。
短期的には非効率に見えても、早い段階で教える時間を確保することが、結果的に最速で育つ近道です。
忙しいからこそ、育成は「個人の工夫」ではなく、「会社の優先事項」として、時間・体制・評価に取り組む必要があります。
育つのは、仕組みのおかげ
人が育つのは、偶然でも才能でもなく、正しい仕組みと関りが整っているかどうかです。
のびしろ経営では、中小企業でもすぐはじめられるところから、「育つ会社の仕組み」づくりも支援しています。
「教えても育たない…」と悩んだら、まずは育成の「構造」を見直してみませんか?