利益率が低い会社がやりがちな3つのムダとは?

株式会社のびしろ経営

「売上はあるのに、なぜか利益が残らない」
「忙しいのに、帳簿を見たら全然儲かっていない…」
そんな悩みを抱える中小企業の社長は少なくありません。
その原因の多くは、「見えないムダ」が利益を食いつぶしていることにあります。
今回は、利益率が低い会社が陥りがちな「3つのムダ」と、今日からできる改善のヒントをご紹介します。
ムダ① 値引きが当たり前になっている
営業や見積りの場面で、
「とりあえず端数を切って…」
「他社と比べて安くしないと売れない」
そんな「無意識の値引き」が繰り返されていませんか?
値引きは、一見簡単な営業手段ですが、粗利を直撃する最も危険なムダです。
例えば、利益率10%の商品を10%値引きすると、利益はほぼゼロになります。
改善ポイント:
・値引き前提の営業トークをやめる
・標準価格を明示して「値引き交渉の余地」を減らす
・サービスや品質で「選ばれる理由」をつくる
ムダ② 見えない「待ち時間」と「手戻り」
業務の中で、「なんとなく発生しているムダな時間」がありませんか?
・社長の決裁待ちで、仕事が止まる
・引き継ぎが上手くいかず、同じ説明を何度も繰り返す
・ミスややり直しで、作業が二重になる
こうした「隠れた時間ロス」は、直接的なコストではないものの、人件費をじわじわ削る見えないムダです。
改善ポイント:
・業務フローを「見えるか」してボトルネックを洗い出す
・決裁や報告のルール明文化
・作業マニュアルを整備して、手戻りを防ぐ
ムダ③ 「なんとなく続けている」固定費
「昔からこの広告を出しているから」
「よく分からないけど、毎月引き落とされている」
そんな「無意識の出費」が積み重なっていませんか?
特に注意したいのが、次のような支出
・効果が不明な広告やサブスクリプションサービス
・利用頻度の低いオフィス設備やクラウドツール
・社長の「ついで」の出張費・交際費
これらは、利益を削る「じわじわ型のムダ」です。
改善ポイント:
・毎月、固定費一覧を見直す「定例のムダ削減ミーティング」を設ける
・費用対効果があいまいな出費は、まず3か月ストップして様子を見る
・「売上を増やす」より先に、「ムダをへらす」視点を持つ
利益を増やす最短ルートは「ムダを減らす」こと
多くの社長は、「利益を増やすには、売上アップしかない」と考えがちです。
でも、実際には、売上を100万円増やすより、ムダを10万円減らす方が早くて確実です。
しかも、ムダを減らすことは社員教育にもつながり、会社全体の「生産性」を押し上げます。
「利益率 = 会社の体力」
利益率は、会社の「余力」や「持久力」そのものです。
ムダが多いと、いくら働いても体力が回復しません。
のびしろ経営では、粗利率・利益率の改善に直結する「業務の見える化」や「数字に基づく経営改善」の仕組みづくりをサポートしています。
まずは、「ムダのたな卸」からはじめてみませんか?