社長不在でも動くチームを作る仕組み

株式会社のびしろ経営

「自分がいないと会社が止まってしまう」
そんな悩みを抱えている社長は少なくありません
社員に任せたいと思っても、気づけば細かい判断まで自分がしている
結果、経営の本質的な時間が取れず、いつまでも“現場社長”のまま
今回は、社長が不在でも会社が動くチームをつくるための仕組みづくりについて考えてみましょう
「判断の基準」を共有する
まず最初に必要なのは、判断を委ねるための基準の共有です
現場が迷うのは、「どんな判断が正しいのか」が分からないから
たとえば、
・お客様とのトラブルが起きたらどう対応するか
・納期と品質、どちらを優先するか
・利益よりも信頼を取る場面とはどんな時か
こうした判断基準を言語化し、チーム内で共有するだけで、
社長のいない現場でもスムーズに意思決定ができるようになります
情報を「人」ではなく「仕組み」で回す
「誰に聞けば分かる」状態は、属人化の始まりです。
業務を止めないためには、情報を仕組みで流す仕掛けが必要です
たとえば、
・社内チャットで案件の進捗を共有する
・顧客対応履歴をCRMツールで管理する
・定例ミーティングの議事録をテンプレート化する
ポイントは、「報告をため込まない仕組み」をつくること。
情報がオープンに流れていれば、誰が不在でもチームが自走できます
権限委譲は「範囲」と「責任」をセットで
権限委譲というと、「とにかく任せればいい」と誤解されがちです
しかし、任せる範囲が曖昧なままでは、社員も不安を感じます
たとえば、
・発注金額が○万円までは担当者判断でOK
・顧客への回答期限は、○日以内なら担当が決めてよい
・例外対応は週次ミーティングで共有する
といったように、“どこまで任せるか”を明確に線引きすることで、
社員は安心して判断でき、組織全体のスピードも上がります
「仕組み」は文化に育てる
どんなに良い仕組みも、使われなければ意味がありません
社長が率先して使い、社員が「これが会社のやり方だ」と感じるところまで根づかせることが大切です
仕組みは導入ではなく、“浸透”がゴールです
「なぜこの仕組みが必要なのか」を伝え続けることで、
社員が自ら使いこなすようになり、文化として定着していきます
社長のいない時間が「成長の時間」になる
社長が不在の時ほど、会社は強くなります
その時間に社員が自ら考え、判断し、動けるようになれば、組織は一段と自立していきます
「社長がいない方が回る」
そんな状態を目指してこそ、経営の仕組み化は本当の意味を持ちます

